酒と本

健忘症の備忘録

2015-06-18から1日間の記事一覧

髪結い伊三次捕物余話 幻の声

オール讀物新人賞を受賞した、宇江佐真理のデビュー作。 5編の短編集となっている。 解説は池波正太郎の文庫のあとがきでよく見かける常盤新平。 捕物「余話」となっているように、捕物自体が重要ではなく、 主人公・伊三次を中心とした、人間関係などに主眼…

ダックスフントのワープ

純文学として第9回すばる文学賞を受賞した作品。 藤原伊織の処女作でもある。 4本の短編を収録しており、表題となっている「ダックスフントのワープ」は何度も読み返したくなる。 登場人物のマリは「悲劇的な性格」という言葉を「好き」であるという。 こ…

はじめに

9年ほど働いた職場を退職し、有給を消化している。 その間に、積んでおいた本や漫画も消化しようと思い立ち、 本棚を整理すると、同じ本が何冊も出てくる。 金額にして3万円程度である。 記憶力には自信があった。 それが過信であると理解するには十分な金…